【初心者向け】シナリオの書き方|柱、ト書き、台詞を書くためのルールを学ぼう

こんにちは、「シナリオライターとしてお金を稼ぐ!」を目指して日々勉強中のなかちです。

シナリオ(=脚本)を書くには、まずなにから勉強すべきでしょうか?

「魅力的なストーリーを構成する方法には?」
「上手に伏線を張る、回収する方法は?」
「よく聞くけど三幕構成って具体的にどんな手法?」
「登場人物のキャラクターを際立たせるにはどうすればいいの?」

などなど、良いシナリオを書くために学ぶことはたくさんあるでしょう。

しかし、まずは書き方のルールを知らなければシナリオを書くことはできません。

シナリオ本文を構成する3つの要素「柱」「ト書き」「台詞(セリフ)」

これら3つの要素には明確に決められた書き方のルールがあります。

本記事では、

  • 柱の書き方
  • ト書きの書き方
  • 台詞の書き方

これらの基本ルールを一緒に学んでいきましょう!

柱の書き方【基本ルール】

柱とは?

柱とは、シナリオ本文の中でシーンの場所や時間帯を指定する部分のこと。

シーンを書く際にはまず柱を建てます。柱だけに「書く」ではなく「建てる」と表現するようです。

柱を建てた後に、ト書きと呼ばれるシーンの内容を詳細に書いた文章や登場人物の台詞を書くことでそのシーンが完成します。シーンを書く上での起点になるものが柱なんですね。まさに「柱」です。

柱にはそのシーンの撮影における大まかなロケーションの指示をする役割があります。あくまで大まかな指示なので、柱はできるだけシンプルに表現する必要があるとのこと。

正しく柱が建てられるよう、書き方の基本ルールをしっかり押さえていきましょう。

柱を書くために知っておくべき基本ルール

以下が柱の基本ルールです。

かなりたくさんありますが、1つずつ見ていきましょう。

  • 1マス目から書く、最初に○を書く
  • 先に大枠の場所を指定して、黒点(・)を挟んで詳細な指定を書く
  • 必要に応じ「内」「外」「前」などを明確に指定する
  • 終端に「早朝」「朝」「夕方」「夜」「深夜」などの時間帯を指定する、「昼」の場合はなにも書かない
  • 柱が変わる(シーンが切り替わる)場合は1行空ける、ただし改ページした場合は柱の切り替わりでも1行空ける必要なし
  • 柱で書ききれない細かい場所指定はト書きに書く、天気もト書きに書く
  • 同じ場所が続く場合は、「同」と書くことができる
  • 回想シーンの場合は◯の後に(回想)と書く、回想シーンの終わりには(回想終わり)と書く
  • 柱では大まかな場所指定しかできない、1行以内で収まる程度とする

1マス目から書く、最初に○を書く

柱は原稿用紙の1マス目から書き始め、頭に◯を書くと覚えておきましょう。

映像作品の場合、撮影前に各柱にはシーン番号が割り振られ、この◯の中にシーン番号が書き込まれます。数字が書きやすいよう大きな◯を書くようにしましょう。

先に大枠の場所を指定して、黒点(・)を挟んで詳細な指定を書く

黒点(・)を挟んで段々と指定したい場所を狭めていく感じですね。

例えば、

◯なかちの家・リビング

のような感じですね。

柱はあくまで大まかな場所の指定、多くても3段くらいで留めておいたほうが良いようです。

必要に応じ「内」「外」「前」などを明確に指定する

場所によっては「内」なのか「外」なのかわかりずらい場合があります。

明確にしてあげましょう。

例えば、

◯なかちの家・玄関・外

といった感じでしょうか。

終端に「早朝」「朝」「夕方」「夜」「深夜」などの時間帯を指定する、「昼」の場合はなにも書かない

柱の書き終わりに、そのシーンの大まかな時間帯を指定できます。

シーンを撮影する際の撮影スケジュール、照明を決める上での参考となります。

括弧書き、または黒点(・)を挟んで指定します。

◯ビルの屋上・手すり付近・朝
◯ビルの屋上・手すり付近(朝)

柱が変わる(シーンが切り替わる)場合は1行空ける、ただし改ページした場合は柱の切り替わりでも1行空ける必要なし

そのままですね、柱の切り替わりは1行空けて書くようにしましょう。

柱の切り替わりがちょうど改ページとなった場合は、ページ1行目を空ける必要はないようです。

もちろん1番最初に書く柱の前も1行空ける必要はありません。

柱で書ききれない細かい場所指定はト書きに書く、天気もト書きに書く

柱はあくまで大まかな場所の指定、天気などの詳細な状況説明はト書きに書くようにしましょう。

同じ場所が続く場合は、「同」と書くことができる

連続して同じで柱を建てる場合は、「同」と書き記すことができます。

同じ「なかちの家」という場所でシーンが連続する場合は、以下のように書くことができます。

◯なかちの家・リビング
   内容省略

◯同・キッチン

回想シーンの場合は◯の後に(回想)と書く、回想シーンの終わりには(回想終わり)と書く

回想シーンとして柱を建てることができます。

◯の後に(回想)と書き、シーンの最後に(回想終わり)と書くだけですね。

◯(回想)なかちの家・リビング
   内容省略

◯同・キッチン
   内容省略

◯同・寝室
   内容省略
   (回想終わり)

◯同・リビング

または、回想後の柱に(回想戻り)もしくは(戻って)と書くことで回想が終わったことを指定することもできるようです。

◯(回想)なかちの家・リビング
   内容省略

◯同・キッチン
   内容省略

◯同・寝室
   内容省略

◯(回想戻り)同・リビング

柱では大まかな場所指定しかできない、1行以内で収まる程度とする

すごく長い名前の場所を指定する必要がある場合は、2行になってしまうことがあるかもしれませんが、基本的には1行以内に収めるようにしましょう。

ト書きの書き方【基本ルール】

ト書きとは?

ト書きとは、台詞以外で物語の進行や登場人物の動作、環境の描写などを文章で表現する部分のこと。

映像作品の撮影においてト書きは、監督や役者に対して、演出や映像の構造を指示するための情報として扱われます。

よってト書きは、読み手に余計な情報や解釈を与えないよう理解しやすい簡潔明瞭な文章である必要があります。

また、映像として具現化できる文章であることも重要なポイントですね。

ト書きも柱と同様に、書き方に決まったルールがあります。確認していきましょう!

ト書きを書くために知っておくべき基本ルール

以下がト書きの基本ルールです。

ト書きにもルールがいろいろありますが、一つずつ確認していきましょう。

  • 3文字下げて4マス目から書き出す、改行しても3文字下げたまま
  • 現在形で書く
  • 簡潔明瞭な文章とする
  • 視覚的な描写として書く
  • 主要人物の初登場時はフルネームで記載し、括弧書きで年齢を明記する
  • 2回目以降の登場時は、男性は苗字、女性や子供は下の名前で書く
  • 時間経過を指定したい場合は、✕ ✕ ✕と書く
  • 極端に短い回想シーンは柱を建てず、ト書きで(フラッシュ)と書く

3文字下げて4マス目から書き出す、改行しても3文字下げたまま

台詞や柱とわかりやすく区別できるように、ト書きだけ3文字下げて書くルールとなってます。

ト書きが一行に収まらず、文章の途中で改行した場合でも3文字下げます。

基本的にシナリオは20✕20の原稿用紙で書きますので、一行の文字数は20文字です。

そこから3文字下げて書くので、ト書きは一行に17文字しか書くことができないということですね。

◯なかちの家・リビング
   なかち、ソファに寝転びながらテレビ
   を見ている。

現在形で書く

過去の回想シーンであっても現在形で書きます。

シナリオは映像の設計図です、視聴している映像自体には過去も未来もなく、映し出されている映像は全て例外なく現在のものです。

よって現在形で書くと理解しました。

簡潔明瞭な文章とする

例えば、この書き方は悪い例です。

◯なかちの家・リビング
   ヒーターの明かりで全体がオレンジ色
   に照らされた部屋で、なかちはソファ
   に寝転びながらテレビを見ている。

ぱっと見で長々しくて読みづらいですよね。

シナリオは読みやすさを重視するので、1文1文をできるだけ簡潔に書きます。

つまりこの場合、状況説明と登場人物の行動を分けて書いてあげると良いです。

◯なかちの家・リビング
   ヒーターの明かりで全体がオレンジ色
   に照らされた部屋。
   なかちはソファに寝転びながらテレビ
   を見ている。

さらに言うと、登場人物と行動も分けます。つもり主語と述語動詞の間にある「は」や「が」も書きません。

 △|なかちはソファに寝転びながらテレビを見ている。
 ◯|なかち、ソファに寝転びながらテレビを見ている。

視覚的な描写として書く

心情を形容詞でそのまま書くことはNGです。「悲しい」「嬉しい」などですね。

「悲しいなかち。」……映像としてどう表現していいかわかりません。

この場合、例えば、「うつむき涙を流すなかち。」といったように、映像描写としてわかるように書く必要があるということですね。

主要人物の初登場時はフルネームで記載し、括弧書きで年齢を明記する

例えば、山田太郎 25歳の初登場シーンは以下のようになります。

◯なかちの家・リビング
   なかち、ソファに寝転びながらテレビ
   を見ている。
   リビングの扉が開く音が鳴る。
   なかち、音に気づき振り返る。
   山田太郎(25)、部屋に入ってくる。

2回目以降の登場時は、男性は苗字、女性や子供は下の名前で書く

読み手に対し、登場人物の性別をわかりやすくするためのルールだそうです。

時間経過を指定したい場合は、✕ ✕ ✕と書く

シーン内で時間を飛ばしたいときには、文章の間に✕ ✕ ✕と書くことで時間経過を指定できます。

◯公園・ベンチ
   なかち、ベンチに座っている。
    ✕   ✕   ✕
   なかち、ベンチに座ったまま寝ている。
   ベンチに向かって歩いてくる山田。

なかちが公園のベンチに座って山田を待っている間に寝てしまったというシーンですね。

待っている間の時間経過を✕ ✕ ✕で表現することができます。

極端に短い回想シーンは柱を建てず、ト書きで(フラッシュ)と書く

一瞬だけ過去のことを思い出したことを表現するために、短く差し込まれる回想シーンってありますよね。あれを(フラッシュ)で指定できます。

短い映像なので柱を建てずに書きます。

また、時間経過で登場した✕ ✕ ✕で、(フラッシュ)を挟んで書きます。

例えば、

◯なかちの家・リビング
   なかち、ソファに寝転びながらテレビ
   を見ている。
    ✕   ✕   ✕
   (フラッシュ)
   学校の校庭。
   山田、直立不動で立っている。
    ✕   ✕   ✕

ソファでテレビを見ているときに、ふと校庭に立っている山田を思い出すという謎のシーンですが、こんな感じで使います。

台詞の書き方【基本ルール】

台詞とは?

台詞とは、言わずもがな登場人物が口にする発言のことですね。

物語の進展において非常に重要な要素であり、登場人物の性格、感情、意図を読み手に伝える手段となります。

シナリオライターの力量や個性が最も表れる部分でもあるそうです……(あまり自信がない…)

良い台詞が書けるよう、まずは基本的な書き方を覚えていきましょう。

台詞を書くために知っておくべき基本ルール

台詞を書く上での基本的なルールは以下の通りです。

  • 1マスから書く、最初に登場人物の名前を書く
  • 名前の下にカギ括弧 「」を書き、登場人物の発言を書き入れる
  • カギ括弧を閉じたら必ず改行する、文末に句点「。」は不要
  • 1つの台詞が複数行になる場合は、2行目以降は1文字下げて書く
  • ト書き同様、男性は苗字、女性や子供は下の名前で書く 
  • 「!」や「?」は全角1文字で、「……」や「ーー」は全角2文字で書く
  • ナレーションは名前+N、モノローグは名前+M、テロップはT
  • 発言の微妙なニュアンスを表現したいときは、括弧()で指定する
  • 電話口の声は、名前+(声)と書く

1マスから書く、最初に登場人物の名前を書く

ト書きとは異なり、原稿用紙の1マス目から書きましょう。

しゃべらせたい登場人物の名前を書きます。

名前の下にカギ括弧 「」を書き、登場人物の発言を書き入れる

名前を書いたらそのすぐ下にカギ括弧「」を書き、登場人物の発言を書き入れていきましょう。

以下のような感じになります。

なかち「シナリオライターにおれはなる!」

カギ括弧を閉じたら必ず改行する、文末に句点「。」は不要

カギ括弧を閉じて発言を終わらせたら、必ず改行して次の文章を書きましょう。

また、台詞の最後には、句点「。」は書きません。

1つの台詞が複数行になる場合は、2行目以降は1文字下げて書く

台詞が複数行にまたがる場合は、2行目以降は1文字下げて書くようにしましょう。

こんな感じですね。

なかち「シナリオは3つの要素で構成されて
 いる。それは、柱、ト書き、台詞だ!」

ト書き同様、男性は苗字、女性や子供は下の名前で書く

発言しているのが男性なのか女性なのか、はたまた子供なのかをわかりやすくするためのルールですね。 

「!」や「?」は全角1文字で書き、台詞が続く場合は1マス空ける

「!」や「?」などの感嘆符、疑問符は、全角1文字で書きましょう。

また、後に台詞が続く場合は、以下の例のように1マス空けることを覚えておきましょう。

なかち「待て! 逃がすか!

「……」や「――」は全角2文字で書く

三点リーダー「……」やダッシュ「――」は、全角2文字で書きましょう。

なかち「……」 (ためらいを表現するとき)
なかち「――」
 (台詞が途絶えたとき)

ナレーションは名前+N、モノローグは名前+M、テロップはT

ナレーションやモノローグ、テロップなど、通常の台詞とは違うものは以下のように指定します。

なかちN「そして十年が経った
なかちM「あれからもう十年か」
T「十年後」

ナレーションとは、登場人物もしくは第三者の声で、物語を進行したりシーンの解説をしたりするためのものです。上の例だと、登場人物なかちの声で「そして十年が経った」という音が入り、十年が経過した場面であることを表しています。

モノローグとは、登場人物の独白、ひとり語りのようなものです。上の例だと、なかちの心の声として「あれからもう十年か」という音が入ります。

テロップは、画面に出てくる文字ですね。上の例だと、画面に「十年後」という文字が表示されるということです。

発言の微妙なニュアンスを表現したいときは、括弧()で指定する

台詞と感情が異なる場合など、微妙なニュアンスを表現したいときは、以下のように括弧()内にそのニュアンスを書くようにしましょう。

これを台詞内ト書きと言うそうです。

なかち「(痛みを堪えるように)ぜんっぜん痛くねぇ」

電話口の声は、名前+(声)と書く

電話口の声など画面に写っていない人物の台詞を書くときは、名前+(声)と書きましょう。

1階から2階にいる人物と会話しているときの、2階の人物の台詞にも使えますね。

なかち「もしもし、山田ー」
山田(声)「どしたー?」

まとめ

以上が「柱」「ト書き」「台詞」を書くための基本ルールです。

シナリオを書くためには、このようにたくさんの決まり事を押さえておく必要があります。

1度で覚えるのは大変なので、思い出したいときにまたこの記事に戻ってきて、ルールブックのように活用してもらえると嬉しいです。

参考文献・サイト

本記事を作成するにあたり、以下の文献、サイトを参考にさせていただきました。

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